イベント2021

連続シンポジウム 東海第二原発 避難問題を考える
第2回 福島の10年から考える避難計画の問題点

日時 2021年2月26日(土)13:00〜16:00
 会場 土浦市本郷1403-1 ともいきの郷    限定20名 参加費 1500円
オンライン参加   500円

第1部    青木美希講演会
「いないことにされる私たち」

ジャーナリスト青木美希氏は、震災直後から現場に足を運んで取材を続けて来ました。実態を無視した帰還事業、弱者への支援打切り・・・・
自治体の「町残し」だけが進み、避難者がいないことにされていく実情。
分断といじめ、情報の隠蔽など避難の厳しさについて、語っていただきます。
青木美希 プロフィール
札幌生まれ。北海タイムス、北海道新聞を経て朝日新聞社。
「警察裏金問題」「手抜き除染」「プロメテウスの罠」で各取材班で新聞協会賞。
原発事故被災者を描いた「地図から消される街」(講談社)は貧困ジャーナリズム大賞、日本医学ジャーナリスト協会賞特別賞、平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞を受賞。8刷に。
「いないことにされる私たち」2021年4月出版。

第2部  座談会
「自治体・電力・政権が隠した汚染と危険の情報」

青木美希  朝日新聞社。ジャーナリスト。
井戸川克隆 双葉町元町長。町民を県外避難させた唯一の首長。
鴨下祐也  博士(工学)。高専教員職を捨てて避難。福島原発被害東京訴訟原告団長。
鴨下全生(まつき)  過酷ないじめを乗り越えて、今、証言活動や調査に取り組む。

福島原発事故から10年経つ今も、原子力緊急事態宣言は発令されたままの日本で、政府発表避難者数4万人は、各市町村の把握する数7万人の6割に過ぎない。「いないことにされる私たち」は、 その状況を丁寧な取材によって明らかにしている。ロシアのチェルノブイリ法に拠れば、移住の権利が付与され、住まいが手当されるレベルの放射能汚染地域に百万人以上が住んでいるのが、日本の現実だ。事故前は、原発敷地境界で0.05mSvを超えないことが約束されていたが、400倍の20mSv/年が押し付けられ、福島への帰還が促進されている。

 放射性物質の健康影響の過小評価が、ここまで極まったのは、賠償・補償を抑制し、組織存続を図ろうとする政権や自治体、電力会社の思惑と都合によるといえよう。安全論浸透拡散には膨大な予算が使われている。東海第二原発差止め訴訟水戸判決文が明らかにした「何らかの避難計画が策定されていればよい、などといえるはずもない」ことを検証したい。

 

主催 福島応援プロジェクト茨城

会場参加 メールやお電話でお申込みください。20名まで。参加費 1500円【飲み物付き】
オンライン 参加費500円   参加お申込みの方にzoom配信UPLを送信します。 saekoobari@gmail.com   裏面に送金先   
問合せ先 事務局 小張090−9108−0464 FAX:029-811-6857   https://atcube8.main.jp/24/ 
         長田090−7845−6599  osada3220@nifty.com 

裏面

鴨下家の肖像 差別や偏見と闘って生き延びてきた
鴨下祐也さん 事故直後、家族で東京へ避難。しかし授業再開した福島高専の仕事に戻るため独りいわきへ。 放射線の危険性を訴える鴨下さんは学内で孤立し、ストレスにさらされた。1年半後、心身ともに疲弊して仕事を辞め、東京で家族と合流。「ひなん生活者をまもる会」の代表も務め、専門知識を持って、発言を続けている。

鴨下全生さん 8歳で福島県いわき市から東京に避難した区域外避難者。小学校時代は、「菌」と呼ばれ、脚に鉛筆を刺されたり、階段から突き落とされたりと、過酷ないじめを受け、中高生時代は境遇を伏せることで、孤独と心の痛みに苦しんだ。死にたいと思うほどの苦悩から、ローマ教皇に手紙を送り、19年3月にバチカンで謁見。更に同年、教皇来日の際には、被災者代表として登壇し、改めて原発の理不尽や危険性を訴えた。今年大学生になった全生さんは『今の社会の理不尽をなくそう』と、様々な活動に取り組んでいる。

双葉町元町長 井戸川克隆氏の思い

本来は、国、県、市町村、原子力事業者防災専門官が集まって、情報共有と意思統一を図り、原子力災害合同対策協議会が組織されることと決まっていました。官邸が一切を仕切って避難の線引きをしたのは、不当な介入だったのです。

私は福島に残っていた双葉町民を避難させようとつくば市の公務員住宅に入れてもらえるよう頼ん
で、すべての部署の了承を得ることができていました。
しかし、福島県は県民を県外に出すことを拒み、実現させられなかったのです。

私が埼玉を目指したのは
町民の生命を守り、被ばくから守るためでした。放射能に汚染されたら元に戻る事はできません。
原発事故は、仕事も財産も地域文化も全て失うので、もしもの際自分の賠償額はいくらになるのか
計算しておき、稼働承認者と契約をしておくべきでしょう。

福島原発事故は災害ではなく事件ですが、警察は動かず、だれも責任をとりません。避難計画にも国は責任を持ちませんし、国民を守ろうとはしませんでした。避難生活は惨めで苦しく、不幸そのものです。私達の苦難と失敗を教訓にしてください。

 

主催 福島応援プロジェクト茨城

催事参加費振込先
【ゆうちょ振替口座番号:00180−2−466753 加入者名:福島応援プロジェクト】
  〒300-4104 茨城県土浦市沢辺792

 福島の子どもたちの保養受入れ及び避難者支援、上映会や講演会などの脱原発の催事開催を続けています。活動のための募金の協力をお願いしております。
会員募集中(年会費 3,000円)。